これは、東京都に住む20代の会社員、Mさん(女性)の恐怖体験談です。
2022年2月22日、私は22歳の誕生日を迎えました。
今日は何だか良いことがありそうと、朝から気分がアガっていました。
たまたま見た時計も22分。
友人が誘ってくれた、誕生日のディナーパーティーに向かうために乗ったタクシーのナンバーも2222。
やっぱり今日は特別な日。絶対にいいことありそうな予感がします。
タクシーを降りて、道の反対側にあるレストランに向かうため、信号待ちをしていると、道の向こうで同じく信号待ちをする人混みの一番先頭に、異様な雰囲気の人がいるのが見えました。
夏だというのに真っ赤なロングコートを着たその女は、2メートル以上はありそうな長身で、細長い足先には真っ赤なハイヒールを履いているのですが、その足はとても小さく、体とのバランスが異様でした。
さらに、膝下まで伸びた細くて長い腕の先には、まるで野球のグローブのような、異様に大きな手がついています。
周りの人の反応から察するに、その女は他の人には見えていないようです。
するとその直後、女がゆっくりと両手をあげたかと思うと、その場に立ったままその手をニュルニュルと伸ばして、私に掴み掛かろうとしてきたのです。
迫り来る女の両手をよく見ると、真っ赤な爪をした何十本もの指が生えています。
その時、私は咄嗟に、二十歳の誕生日に両親からお守りとしてもらった十字架のネックレスを、服の上からギュッと掴みました。
するとその手はスルスルと元に戻り、その女は踵を返し、雑踏に消えて行きました。
その時思ったんです。あの女の身長は222センチ、足のサイズは22センチ。
指の数は22本だったのだろうと。
ちなみにその後、私が奢ってもらったディナー代は・・・・・3870円でした。