これは、千葉県に住む30代の主婦、Nさん(女性)の恐怖体験談です。
私が5歳の娘を連れて、県内の牧場に遊びにいった時のことです。
娘が柵の外から牛に草を食べさせているところに、1匹のモンシロチョウが飛んできて、その牛の鼻先に留まりました。
(※正しくは、蝶は「1頭、2頭」と数えます)
すると、それを合図とするかのように、どこからともなく何百匹、何千匹のモンシロチョウが飛んで来て、あっという間にその牛の全身を、びっしりと覆い尽くしました。
あまりの出来事に恐怖を感じた私は、呆気に取られている娘を抱きかかえ、少し後退りしてその様子を観察していました。
すると、モンシロチョウから伸び出た細長い口吻が牛の体に刺さり、牛の全身から一斉に血を吸い始め、白かった羽はたちまち真っ赤に染まっていきました。
牛が悲鳴をあげて倒れる瞬間、一斉に飛び立った真っ赤な蝶の群れは、森の奥へと飛んでいきました。